賃金未払いで労働者が暴徒化、警官襲撃で催涙弾も

  広東省・広州(こうしゅう)市で29日、靴工場で働く労働者ら約100人が賃金未払いに激怒、
経営者に抗議の意を表すために市内の交差点に立ちふさがり、交通を遮断。出動した警察官
などと衝突し、パトカー3台を含む車両6台が破壊され、警察官1人がけがをした。30日付で
信息時報が伝えた。

  衝突があったのは29日午前7時過ぎ。交差点を封鎖している労働者約100人に対して、
駆けつけた警官らが法律にのっとって解決するよう説得した。しかし、興奮状態の労働者が
投石を始めたのをきっかけに暴徒化。中には警察官から警棒を奪い取って襲いかかるもの
もいた。

  現場に応援の警察官が到着し、200人ほどで鎮圧にあたった結果、2時間あまりして混乱
は収まった。その間、警察側が2度、催涙弾を発射したとの目撃談もある。

  この衝突で、警察官1人と労働者4人、さらに巻き添えになった通行人1人がけがをした。
労働者5人がパトカーを破壊したなどとして警察に拘束されたほか、抗議活動の中心人物に
対する取調べも行われている。

  今回の衝突の背景には、労働者の賃金が広州市の定める最低基準より低かったうえ、
1カ月分が未払いだったことがあるという。ちなみに、参加した労働者のうち8割が女性だった。

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2005&d=0930&f=national_0930_003.shtml