ライブドア税理士執行役員丹澤みゆき

ライブドア(東京都港区)グループによる粉飾決算疑惑で、税理士資格を持つ執行役員丹澤みゆきが、グループと関係の深いコンサルタント会社の代表取締役を兼ねる公認会計士に、不正な経理操作を指示していたことが分かった。丹澤みゆきは前社長の堀江貴文容疑者(33)や前取締役、宮内亮治容疑者(38)らの意向を受けて、粉飾の具体的な指示を出していたとみられる。東京地検特捜部は、証券取引法違反有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで丹澤みゆきから事情聴取した模様だ。
 指示は、買収企業の確定申告書や決算書の作成まで及んでおり、特捜部は、堀江前社長や宮内前取締役らからの指示内容などについて、説明を求めたとみられる。
 丹澤みゆきは財務経理グループを担当。粉飾決算や、逮捕容疑となった虚偽の企業買収公表に深く関与した金融子会社「ライブドアファイナンス」の前身の投資事業会社「キャピタリスタ」で、堀江前社長や宮内前取締役とともに取締役を務めていた。
 関係者によると、丹澤みゆきはグループが04年8〜9月に買収を公表した消費者金融「ロイヤル信販」(現ライブドアクレジット)や結婚仲介サイト運営「キューズ・ネット」の2社を担当していた会計士に、ネット広告を出したように見せかけるなどして、預金計約16億5000万円を不正に送金するよう指示した。
 指示を受けた会計士は、2社やグループの社員を使って、ライブドア本体に約14億2000万円、関連会社「ライブドアマーケティング」(LDM、当時バリュークリックジャパン)や「イーエックスマーケティング」(後にLDMと合併)に計約2億3000万円を送金したという。
 丹澤みゆきは、さらに2社の決算書や税務署に提出する確定申告書の作成も指示。不正送金が発覚しないよう、2社がライブドアに仕事を発注して代金を支払ったように帳簿類を整えさせたという。
毎日新聞) - 1月26日3時10分更新